ジャパンテックスのデジプリエリア・アドバイザーを務めるインテリア文化研究所の本田榮二氏は、「今年はデジプリ壁紙の本格的スタート年」という予測を発表した。
JAPANTEX2015「デジタルプリントエリア」の出展申込も順調で、ミマキエンジニアリングやエプソン販売などの機器メーカー、世界初のデジタルプリント壁紙『プリンテリア』を開発したリンテックサインシステムなどのデジブリ関係企業、新潟フジカラーやスタジオハルなどのサイン&ディスプレイ企業も多数出展する。また施工機器のパイオニア的存在の極東産機やデジプリ壁紙施工の第1人者・君和田氏が主宰するKWCも出展する。君和田氏は「1日3回/計9回の施工実演を行うので、通常の壁紙とは若干異なるデジプリ壁紙の施工を見て頂きたい」と呼びかけている。
これらの動きと連動するように、デジプリ壁紙をシステム販売する発表が相次いでいる。KWCは『The Creat Journey Vol.1』という見本帳を発表し、すでに物件を獲得している。野原産業グループのキャルも『Who』というデジプリ壁紙の販売を開始した。一昨年のジャパンテックスで『Deco Cloth』を発表したフジサワコーポレーションもカタログを改定しテコ入れを図っている。
一方、大手ブランドメーカーの動きも活発で、リックは『グラフィックコレクション』、リリカラは『デジタル・デコ』、サンゲツは『ハイ・グラフィカ』というデジプリ壁紙で壁紙市場の攻略を狙っている。この他にもトキワ産業や壁紙屋本舗など多数の企業がデジプリ壁紙を販売しているが、今年は業種業態の垣根を越えて新旧勢力が激突する可能性が濃厚である。
本田氏は「競争激化はデジプリ壁紙市場を拡大させるはず。この動きに拍車をかけるのが今秋、登場するフリース素材。参入企業は本格的展開に備えてデザイナー確保やコンテンツ蓄積に取組むはず」と述べている。