(一社)日本壁装協会は、11月5日(月)、東京・霞が関の霞が関コモンゲート西館37階にて、第9回「壁紙の未来を考え行動する会」を開催、150名を超える壁装業界関係者が集まるなど大盛況だった。
3部構成で実施された同会は、まず協会活動報告として、「Re壁プロジェクト」「ワコアフリース」「壁紙施工講習」の進捗状況が報告された。今年で4年目を迎える「Re壁プロジェクト」では、実際に8組の一般ユーザーに壁紙のリフォームを体験してもらうための企画「Re壁チャレンジ」を計画、その内容が報告された。また「ワコアフリース」では佳境に入った開発の現状が紹介され、いよいよ壁紙メーカーでの実際の商品開発の段階に移行しつつあるとの報告がなされた。「壁紙施工講習」については、施工管理委員の前田氏より全国で実施された講習会の状況が報告された。
続いて第2部では、(一社)日本インテリア健康学協会の尾田恵代表理事を講師に迎え、「インテリア健康学と環境づくり〜健康からインテリア計画を考える〜」と題した基調講演が行われた。光過敏による偏頭痛などが増加している中、インテリアをデザイン性だけでなく、健康・医療に役立てるという「Active Care」(アクティブケア)という考え方を、壁装を軸とした施工例を見せながら解説した。インテリアの持つ新たな可能性に、参加者の多くが興味深く聴講した。
そして第3部では、「魅力ある業界づくり」をテーマに、製造、流通、施工、インテリアデザインという壁装市場を構成するポジションのパネリスト6名(松澤博司氏・(株)デコリア代表取締役/篠田雄一郎氏・(株)シノダ代表取締役/難波由郎氏・中村表装(株)営業一部部長/江口惠津子氏・(株)ヴェルディッシモ代表取締役)/尾田恵氏・(株)菜インテリアスタイリング代表取締役/安田正介会長/コーディネーター・本田榮二氏・インテリア文化研究所代表)によるパネルディスカッションが行われた。壁紙市場の課題、例えばユーザー認知度の低さ、白い壁紙ばかりが採用される現状などを踏まえ、いかにしてその現状を打開していくのか、さまざまな観点から熱く議論された。終了後は懇親会が行われた。
日本壁装協会のホームページ
https://www.wacoa.jp/